休みが多い・労働時間の少ない診療科は?

「現在の職場環境では、なかなか休みがとりづらい…」

このようにお悩みの医師は多いです。

そこで今回は、休みが多く、労働時間の少ない診療科を解説します。

また、医師が転職可能な、休みがとりやすい職種も併せてまとめました。

本記事は以下の方におすすめです。

  • なかなか休みがとれず、疲弊している
  • 転科・転職を検討しているが、候補となる職種がわからない
  • 休みがとりやすい診療科・職種を知りたい

休みをもっととりたいと考え、転科・転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

医師の過重労働

出典:厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」

医師における過重労働の問題は深刻です。

厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」によると、

週当たりの勤務時間に関して、男性医師の平均勤務時間は約57時間になっています。

20代・30代の平均勤務時間は60時間強であり、60時間を上回る勤務時間となっているのです。このことから医師の過重労働が起きていることが明らかになっています。

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医師はなぜ休みが少ないのか

医師の休みは少ないと言われています。

それはなぜでしょうか。休みが少ない理由は次の4点です。

当直業務があるため

医師の業務では、当直業務があり、患者さんの急変対応を行う場合があります。

場合によっては、夜中から朝方まで手術の対応をせざるを得ないケースもあるでしょう。

朝方まで当直業務をこなし、終了後に通常業務に入る場合もあるため、休みがとりづらいケースがあるのです。

緊急対応する場合があるため

土日や祝日においても患者さんが急変する場合は、対応しなければならないケースがあります。

たとえば患者さんが重篤の状態に陥り、緊急手術が必要な場合において、当番の医師が対応できないとします。この場合、当番の医師では対応できないため、上級医への応援を要請しなければなりません。

要請された医師はたとえ休みの日であっても対応しなければならず、休みがとれなくなってしまうのです。

担当医として患者さんの容態をチェックする必要があるため

自身が担当している入院患者さんの容態をチェックするため、休日に病院へ行く場合があります。たとえば手術直後の患者さんや、病気の症状が悪化している患者さんに対しては、こまめに容態をチェックしなければなりません。

休日であっても患者さんのために対応するケースがあるのです。

通常業務に加えてアルバイトしているため

医師によっては、通常業務に加えてアルバイトをしている医師がいます。

アルバイトの主な目的は以下の通りです。

  • スキルアップのため
  • 収入アップのため
  • 自身が所属する病院と同系列の医療機関から診療依頼を受けているため

開業を視野に入れ、独立するためにアルバイトをしている医師もいます。

将来の目的のためにアルバイトをすることで、休みが少なくなっている医師がいるのです。

休みをとりやすい診療科

独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」を参考に作成

独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、年間の有給休暇取得日数が診療科別にまとめられています。

有給休暇取得日数を年間で7日以上取得している医師の割合を診療科別でみた場合、次のデータが読み取れます。

最も有給休暇取得率が高かったのは、「産婦人科」で35.4%。同率で「精神科」で35.4%、次いで「麻酔科」で33.4%と続いています。

 ※参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

診療科別の労働時間

出典:厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」

厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」では、週当たりの勤務時間が診療科別にまとめられています。

週当たりの勤務時間が最も少なかったのは、「臨床検査科」で46時間10分。次いで「精神科」で47時間50分、「リハビリテーション科」で50時間24分、「眼科」50時間28分と続きます。

いずれの科にも共通していることは、当直や夜勤が少ない点です。そのため労働時間が少なく済む傾向があります。

一方で週当たりの勤務時間が最も多かったのは、「外科」で61時間54分、次いで「脳神経外科」で61時間52分、「救急科」で60時間57分と続きます。

いずれの科にも共通していることは、当直や夜勤が多いことです。そのため比較的労働時間が長くなる傾向があります。

 ※参照:厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」

勤務時間が長くなりがちな病院とは

出典:厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」

厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」では勤務時間が長くなりがちな病院がわかります。

「週当たり勤務時間が80時間以上の医師がいる病院の割合」をみると、「救命救急機能を有する病院」で49%。ついで「大学病院」で46%、「基幹型臨床研修病院」で32%と続きます。

許可病床規模でみる場合、400床以上の病院では39%の結果が出ているのです。

大学病院や病床数の大きい病院で、かつ救命救急を有している病院では、勤務時間が長くなりがちと言えるでしょう。

        ※参照:厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会」

医師が疲労を感じる要因

独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、医師が疲労を感じる要因をまとめています。

最も多かったのが「当直(宿直及び日直)」で61.6%。次いで「長時間労働(当直以外)」で50.6%、「患者(及びその家族)の理不尽な要求」で49%と続きます。

 ※参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

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診療科別の当直回数

独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」を参考に作成

独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、医師の勤務先の当直(日直・宿直)状況をまとめています。

日直があると答えた割合が最も多いのは、「救急科」で91.8%。次に「小児科」で73.6%、そして「呼吸器科・消化器科・循環器科」で70%と続きます。

一方で宿直があると答えたの割合で最も多いのは、「救急科」で94.4%。次いで「脳神経外科」で78%、「精神科」で75%と続きます。

いずれにおいても、救急科はほとんど必ず当直があるという結果が出ています。

 ※参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

休みをとりやすくするには

患者さんに対して安定した医療を提供するためには、自身の健康状態を良好なものに保つ必要があるでしょう。

万が一現在の職場で休みがとりづらく、健康状態を損ねる環境であれば、転科・転職をおすすめします。

ここでは医師が休みをとりやすくするための選択肢を7つ紹介します。

自身の健康状態を保つために重要なことは、ワークライフバランスを維持させることです。

仕事とプライベートを両立させるために、休みの日にはリフレッシュし、仕事のさまざまな場面で結果にコミットする。これがワークライフバランスを保つために大事になります。

転科する

診療科によって、休みのとりやすさは異なります。そのため、休みのとりやすい科に転科するといいでしょう。

休みのとりやすい診療科としては、産婦人科や精神科、麻酔科などが挙げられます。

休みがとれる診療科で勤務したい方は、上記の診療科への転科を検討してください。

無床クリニックに転職

無床クリニックでは平日の外来患者さんへの対応がメインとなり、当直業務がないため、比較的土日に休みがとりやすいです。

転職時にホームページや募集要項などを確認し、勤務条件を確認しておくといいでしょう。

外来や健診がメインの医療機関に転職

外来や検診がメインの医療機関の場合、平日の日勤が勤務時間帯になるケースが多いです。

そのため、土日に休みがとりやすいと言えるでしょう。

ただし、土曜の午前中に診療している医療機関では、出勤が必要なケースもあります。

転職前に勤務条件を確認しておくといいです。

公衆衛生医師になる

公務員である公衆衛生医師であれば、休日が確保しやすく、有給休暇も取得しやすくなります。公務員の場合、福利厚生が手厚いケースが多いため、長期間働きやすいと言えるでしょう。

産業医になる

産業医は土日休みが多く、有給休暇が取得しやすいです。

産業医資格を持っている場合は、転職が検討しやすいでしょう。

メディカルドクターとして働く

メディカルドクターとして民間企業に勤務することで、公務員としての立場が保証されます。また福利厚生が手厚く保証されるケースもあるため、働きやすい職種と言えるでしょう。

開業する

開業院の場合、経営層自らが休診日や診療時間を設定できるため、休みが確保しやすい場合があります。

一方で、かかりつけ医の場合は急変した患者さんへの緊急対応や往診対応などが発生する場合があるでしょう。

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自身の健康を大切に

医師の仕事は長時間労働になりやすいです。

休みのとりやすさは診療科によってさまざまであるため、休みがとりやすい診療科に転科するのもいいでしょう。また産業医や開業医、公衆衛生医師やメディカルドクターなどに転職することで、休みがとりやすい環境に就ける場合があります。

ワークライフバランスを保ち、健康状態を維持して自身のキャリアアップを図ってください。

開業して自身の理想の職場を作ることもひとつの手段です。簡単なことではありませんが、承継開業であれば新規開業と比べハードルが低いのではないでしょうか。

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