【調査】開業しやすい診療科はどこ?近年の動向や儲けやすさ、成功ポイント

お役立ち 2022/03/23

将来開業を考えている方にとって、「開業しやすい診療科がどこなのか」は気になるところではないでしょうか。今回は、診療科別に見た動向や稼ぎやすさ、開業のポイントなどをご紹介します。開業を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

開業しやすい診療科の動向は?

歯科は「歯科医師免許」、麻酔科は「麻酔科標榜医」の資格を取得しなければなりませんが、それ以外の診療科目は「医師免許」があればどの科目でも標榜できます。そのため、開業する難易度などは、その2科以外は医師であれば特に変わらないと言えるでしょう。

そこで、開業して毎月収益を上げていけるかを元に考えると、集患がきちんと見込める診療科目であるかが重要になります。あまりニーズや将来性が無いような診療科で開業してしまうとうまく収益化ができず、最悪の場合閉院せざるを得なくなってしまうことも。

ここでは、医療施設の数の多さや近年の増加数・減少数の多さなどから、ニーズや将来性が見込め、開業して成功しやすい診療科を考えていきましょう。

標榜する医療施設の数が多い診療科

【1位】内科         :6,705施設

【2位】リハビリテーション科 :5,613施設

【3位】整形外科       :4,897施設

【4位】外科         :4,500施設

【5位】消化器内科(胃腸内科):3,988施設

標榜する医療施設の数が多い診療科は、それだけ多くの患者にとってニーズがあるということなので当然需要も見込めますが、競合が多く集患の際は差別化が必要となることも考慮しておきましょう。

近年増加数の多い診療科

2017(平成29)~2019(令和元)年までの3年間における、医療施設の増加数で調べました。

【1位】腎臓内科       :+120施設

【2位】糖尿病内科(代謝内科):+100施設

【3位】乳腺外科       :  +71施設

【4位】リハビリテーション科 :  +56施設

【5位】救急科        :  +50施設

近年の高齢者の増加に伴い、人工透析や糖尿病患者が増えています。腎臓内科や糖尿病内科の増加は、患者からのニーズの高まりを反映していると考えられます。

近年減少数の多い診療科

2017(平成29)~2019(令和元)年までの3年間における、医療施設の減少数で調べました。

【1位】内科  :-80施設

【2位】外科  :-74施設

【3位】小児科 :-53施設

【4位】放射線科:-35施設

【5位】整形外科:-27施設

減少数の多い診療科は、元々の医療施設自体の多さや少子化などの社会的背景により、集患が厳しいところが多いようです。* **

*厚生労働省『令和元(2019)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況』

**厚生労働省『平成30(2018)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況』

開業して成功しやすい、儲かる診療科は?

医業承継サポート‗儲かる診療科

開業して成功するには、収益が上がりやすいことも1つのポイント。ここでは、実際に稼げている診療科について見ていきましょう。

儲けるなら、勤務医より開業医

儲かる要因は、診療科だけでなく労働形態にもよります。以前掲載した以下の記事によると、勤務医と開業医の平均年収は以下のようになっています。

勤務医と開業医の平均年収はコチラの関連記事をチェック!

・勤務医の平均年収:約1,491万円

・開業医の平均年収:約2,374万円

開業医と勤務医との平均年収は、900万円ほどの差があります。開業は初期費用やその後の借入金額の返済が経営に重くのしかかるとはいえ、その後収益の大きさが上回る中で長年運営していくことを考えると、やはり開業医の方が稼ぎやすいと言えるでしょう。

開業して儲かる診療科目

厚生労働省『第22回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告』***より、一般診療所の医業・介護収益から費用を引いた損益差額より、医者の年収別に診療科をランキングしてみました。

【1位】産婦人科:2,754万9000円

【2位】眼科  :1,459万1,000円

【3位】皮膚科 :1,276万3,000円

【4位】内科  :1,231万1,000円

【5位】小児科 :1,153万2,000円

産婦人科は訴訟リスクがあるものの、高齢出産の増加という社会背景もあり、不妊治療を診療に取り入れることで高収入を稼ぐこともできます。眼科は、医師1人でも手術を実施できる点や初診患者の割合が高い点などが、収益性の高さの要因として挙げられます。

***厚生労働省『第22回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告』

【診療科別】成功する開業のポイント

医業承継サポート‗開業時のポイント

今まで取り上げてきた中から、いくつかの診療科の開業時のポイントをご紹介します。診療科目ごとでポイントは変わってくるので、開業前にチェックしておきましょう。

①内科の開業ポイント

診療圏が狭く、医療施設数も多いため、エリアマーケティングが重要になります。診療科目に近年増加率が高い「糖尿病内科」などの専門性を打ち出すか、「内科」「総合内科」として一般性を持たせるかは、診療圏のニーズによって決めましょう。もし専門性のある科目を取り入れると決めたとしても、多くの患者を取り込むために「内科」も必ず標榜するようにしてください。

②整形外科・リハビリテーション科の開業ポイント

運動機能のリハビリを必要とする高齢者が増え、通院患者は増えています。しかし、そのため「予約が取りづらい」「待ち時間が長い」などの運営課題のある医療施設が多いので、なるべく解消できるように努めましょう。また、最初から精密機器など設備費にお金をかけすぎないことも大切です。高齢の通院患者が多いので、バリアフリー設計が望ましいでしょう。

③産婦人科の開業ポイント

働きながら不妊治療に通う患者も多いので、通いやすい立地であることは重要なポイント。また、患者が女性となるため、女性に喜ばれるような清潔感があり居心地の良さを感じてもらえるような内装も心がけましょう。不妊治療を診療に取り入れる場合は、「一般不妊治療」か「高度不妊治療」かによって診療コンセプトが全く変わってくるため、開業前に検討することが重要です。

④眼科の開業ポイント

眼科は子どもから高齢者まで幅広い年齢層の患者をターゲットにできるため、ファミリー層が多く住んでいるような立地が望ましいでしょう。また、白内障の手術までを診療科目に含めるかどうかにより施設や設備が全く変わるため、開業前にしっかり検討しておくようにしてください。

⑤皮膚科の開業ポイント

まず、「一般的な皮膚科」にするのか「美容皮膚科」に特化するのかで、設備設計やターゲット層など開業の際の戦略が全く異なるので、最初にどちらにするのか決めてから戦略を練るようにしましょう。収益化しやすい自由診療の「美容皮膚科」を診療で行う場合には、WEBマーケティングで集患を行う場合が多くなるため、駅に近いなどの立地は重要です。また、比較的高収入なセレブ層がターゲットになり得るので、施設内は高級感を演出するなどの配慮も必要になってきます。

診療科別にトレンドや収益の上げやすさ、開業のポイントなどを解説いたしました。開業や診療科選びの参考にしていただければと思います。また、開業の際には、初期費用を安く抑えられる承継開業もおすすめです。医業承継での開業もお考えの方は、ぜひ1度ご相談ください。

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