クリニックの集患・増患に効果的な施策16選

お役立ち 2022/09/07

クリニックの運営において、経営者がもっとも注力すべきは、良質な医療の提供であることはいうまでもありません。しかし、現在のようにクリニックの数が年々増加し、その競争環境が激しさを増している中では、良質な医療を提供しているだけで経営が安定するとは限りません。医療の質とあわせて、集患・増患に対しても意識も向けることが、クリニックの経営安定化につながります。

そこで本記事では、

・現在クリニックを経営しているが、なかなか増患できず経営が不安定である

・クリニックの開業を予定しており、あらかじめ集患について知っておきたい

・クリニックの拡張や増院を検討しており、売上を伸ばしたい

といった経営者の方に向けて、クリニックの集患・増患対策の基本をお伝えします。

クリニックにおける集患施策の基本

クリニックにおける集患施策において、考え方の柱となるのは、主に以下4つの点です。

・オンラインツールを活用する

・オフラインツールを活用する

・設備投資をする

・患者満足度向上を測る

以下で、それぞれについて具体的な方法を確認していきます。

オンラインツールを活用した集患施策

オンラインツールとは、インターネット上のホームページやSNSのことです。

ホームページを活用する

現代のクリニックの集患施策において、ホームページ作成は必須です。

ホームページ上では、クリニック独自の取り組みを記載すると良いでしょう。例えば、他クリニックにはない専門領域の治療法や最新医療機器の情報などを記載すると効果的です。

注意点としては、「他クリニックと比較して自院が優れている」内容を含む広告は、医療法の広告規制で罰則対象となることです。サイトを作成する際には医療法の広告規制に十分留意して作成しましょう。

スマートフォン対応のホームページを作成する

新しくホームページを作る場合、現在は基本的にはスマートフォンに対応して制作されますが、スマートフォン普及前に作ったホームページはスマートフォンに対応していない場合があります。パソコン専用のページでは視認性が悪いことによりページを閉じてしまう可能性があります。どの端末で見てもクリニックの良さが伝わるようにホームページのリニューアルなどで対策を打つとよいでしょう。

ホームページのSEO対策

ホームページは作ればいいというものではありません。患者さんがクリニックを選ぶ際には検索サイトを利用します。その際、通常は、上に表示されているページから優先的に見ていきます。上位に表示されていなければ、ホームページを見てもらうことができないのです。

そこで、その対策を講じるのが、「SEO対策」です。

SEOは「Search Engine Optimization」の略で日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。簡単にいえば、Googleなどで検索したときに、上のほうに表示させるための対策です。

例えば、「内科 川口市 クリニック おすすめ」と検索した際、自院のホームページが、1ページに表示されるようにします。

オンライン施策には不可欠なのが、SEO対策です。

MEO対策

MEOとは「Map Engine Optimization」の略です。簡単にいえば、Googleマップなどで表示される検索結果リストにおいて、自院が上位表示されるための対策のことです。

例えば「品川区 クリニック」と検索した際、Google マップと一緒に自院の名前が上位表示されることを指します。

患者がクリニックを選ぶ際には、家や職場から近いクリニックを選んでいく傾向があります。そのため、マップ上での検索も頻繁に用いられます。MEO対策も集患施策として必須だといえるでしょう。

あわせて、「Googleビジネスプロフィール」に登録し、口コミが登録される仕組みを作っておくとよいでしょう。

SEO・MEO対策における注意点

SEO、MEO対策には、ある程度の専門知識が必要です。そのため、くわしい専門業者に依頼するのが一般的です。まず、ホームページの作成を依頼した業者に相談してみるとよいでしょう。

もし、その業者が対応できない場合は、そこから紹介してもらうか、あるいは自分で探すしかありません。ただし、SEO・MEO対策を実施すると業者には、クリニック経営者が知識のないのをいいことに、さして効果のない対策を高額で実施している悪質な業者が多いのが実態です。電話営業をしてくる業者も多いのですが、基本的には警戒するべきでしょう。

もっともよい方法は、クリニックや病院の経営者仲間、あるいは他業種で会社を経営している知人などで、SEO対策などを実施して効果を上げたという人から、そこが依頼している業者を紹介してもらうことです。SEO対策には業種の特有の知識はほとんどないため、他業種からの紹介でも問題ありません。

SNSの活用

SNSとは、ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ユーチューブなどのことです。

現在では、多くの患者さんがクリニックを選ぶ際、SNSの情報を確認しています。そこで、クリニック経営者もSNS上で、自身の専門分野に特化した情報発信を行うとよいでしょう。

例えば、精神科医がうつ病に関する情報発信をしていくとします。ユーチューブを活用するのであれば「うつ病との向き合い方」について動画を配信するのです。

あるいは、ツイッターであれば1日に1投稿、うつ病に関する有益な情報を発信するというのも効果的です。

視聴者にとって正しく分かりやすい内容であれば、クリニックで実際に診療を受けてみたいと思ってもらえる可能性があります。

ただし、SNSで個別の医療相談を受けることは、トラブルに結びつきやすいのでやめたほうがいいでしょう。あくまで情報発信のツールと捉えるべきです。

また、情報発信といっても、「今日のランチはこれでした」などと、医療と関係のない情報を発信しても、まったく効果はありません。有益な医療情報の発信をこころがけましょう。

なお、不用意な発言により、いわゆる「炎上」状態になると、逆効果になることもあります。十分に注意してください。

リスティング広告の活用

リスティング広告を出すことで、「地域名+診療科」などのキーワードで検索した際の検索結果画面で上から3番目程度までの上位に表示させることが可能になります。低予算から始めることができ、またニーズのある層に向けて広告を出すことが可能です。継続的にある程度運用する時間が必要ですが、広告運用自動化ツールを利用するという方法もあります。

オフラインツールを活用した集患施策

ネット時代とはいえ、オフラインにおける伝統的な施策のほうが有効な場合もあります。特に、比較的高齢の患者さんが中心の診療科(整形外科など)の場合は、オフラインツールにも意識を向けましょう。

雑誌など(タウンページやタウン誌)に出稿する

地域のタウンページやタウン誌に広告を載せることです。特に高齢の患者さんの中には、ネットはほとんど見ない方もいますので、紙媒体での広告も欠かせません。

ポスティングを活用してクリニックのチラシを配布する

上記のような広告よりも多くの情報を掲載できるので、より自院の特徴をアピールできるのが、クリニックの特色や診療内容を簡単にまとめたチラシのポスティングです。配付は専門のポスティング業社に委託しましょう。

街中での看板、広告設置

クリニック周辺の駅や建物、バス車内などでの広告です。雑誌などへの出稿と同様に、古臭いと思えるかもしれませんが、やはり一定の効果はあります。

講演会やイベントへの参加

院長の専門領域に特化した講演を行うことで、クリニックの独自性を発信することにつながります。独自性を示すことで他クリニックとの差別化につながり、集患効果が得られるでしょう。

設備投資による集患施策

設備投資による集患施策について解説します。設備投資は一定の費用はかかりますが、効果的な投資をすれば、増患による利益で長期的に回収できます。

予約システムを導入する

集患・増患施策として、予約システムは有用です。導入することで以下のメリットが得られます。

・患者の待ち時間が減り、より多くの患者を診ることができる

・患者の待ち時間が減ることで、患者満足度が向上する

・レセプト作成などの業務効率が上がり、スタッフの業務負荷軽減が見込める

予約システムによる診療予約の可否でクリニックを選ぶ患者も少なくありません。予約システムは、現在のクリニックではほぼ必須です。

最新のシステム、医療機器を導入する

患者さんから見たときに、最新のシステム(電子カルテシステムや検査システム、画像システムなど)や医療機器が入っていると、印象が良くなります。「最新の機器で、より手厚い医療が受けられる。」という印象を抱きやすくなるからです。

トイレや待合室、診察室等の整備

コロナ禍以降は、3密回避を意識したクリニックが選ばれるようになりました。広々とした待合室や、コロナ感染防止のための仕切り、清潔感のある診察室、換気施設などの設備が整っていると、クリニックの評判が良くなり、集患効果が期待されます。

患者満足度向上をベースとした集患施策

もっとも重要かつ本質的な集患施策です。いくら小手先の対策や広告を投じても、診療サービスの質が低く患者さんが不満を持つようであれば、長期的には増患は難しいでしょう。逆に、患者さんが診療内容に満足すれば、口コミで患者さんが増えるものです。

医師の対応

患者に対し、親身な対応を行うことが重要です。ポイントは、患者さんの話を良く聞くこと。医師が思っている以上に、患者は医師に対し相談をしたがっています。つまり、話を聞いてほしいということです。もちろん、時間は限られるわけですが、「悩みや不安をちゃんと聞いてくれる先生」という評判が得られるだけで、集患につながることが多いのです。

受付スタッフの対応

受付への不満によって、クリニックの評判が悪くなることは、意外なほどよくあることです。いかに優れた診療ができたとしても、受付の対応が悪くて悪評が立てば、増患は望めません。受付のスタッフには「サービス業」であることを強く意識してもらい、患者さんが気持ち良く受診できる対応を徹底させなければなりません。これは、現場任せではなかなか実現できないので、院長自ら丁寧に指導することがポイントです。

近隣の医療機関との連携

他の医療機関との連携も集患につながります。連携ができていると、クリニックが「かかりつけ医」として最初の医療の窓口としての役割を担い、必要な場合には専門的な治療を大規模な病院で治療し、それが終わればまた「かかりつけ医」が担当するというサイクルを作ることができます。病状に合わせて適切な医療施設へ紹介し合うことで集患が見込めます。

まとめ

以上見てきたように、クリニックの集患、増患施策には様々な側面があります。大切なのは、一気になにもかもやろうとするのではなく、小さな施策を素早く実施し、問題があれば考え直すという、いわゆるPDCAを意識することです。

ぜひ、本記事を参考に、取り組めそうなものから着手してみてください。

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