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医療の接遇マナー5原則とは?言葉遣いのポイントやマニュアル作成方法を解説

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医療の接遇マナー5原則とは?言葉遣いのポイントやマニュアル作成方法を解説

接遇マナーとは、患者が医療機関を訪れる際に抱えている不安や悩みを解消し、寄り添う対応を行うために必要なものです。特に医療業界では、一般的な接遇マナーとは本質的に求められる内容が異なります。

本記事では、医療従事者に求められる接遇マナーをまとめました。

接遇の基本となる「接遇マナー5原則」も詳しく解説しているので、接遇マニュアル作成時の参考にしてください。

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医療従事者に求められる接遇マナーとは?

医療従事者に求められる接遇マナーとは、患者やその家族の心境を汲み取り、思いやりのある対応を行うことです。「接客マナー」と同じようなイメージを抱かれるかもしれませんが、大きな違いがあります。

接客マナーは基本的に「気持ちの良い接客だった」と感じてもらえるように行うものです。一方で接遇マナーは、患者の困りごとや悩みなどの心境を把握して、そのフォローまで行います。

つまり、接遇マナーには接客マナーも含まれており、さらに患者の状態を深く理解して、悩みや不安を解消できるような対応を大切にしなければならないということです。

特に医療の世界は毎日、さまざまな不安や悩みを抱えた患者が来院します。患者の心身の状態に合わせた接遇マナーを行うことは、医療従事者にとって非常に大切な業務のひとつです。

医療接遇と一般の接遇との違い

医療接遇と一般的なサービスの接遇は、必要な要素が大きく異なります。

一般的なサービスによる接遇の目的は、おもにサービス提供の質や顧客満足度の向上です。医療接遇は患者の治療が適切に行われ、可能な限り早く回復できるようにすることがおもな目的です。

例えば、大きな怪我で来院した患者は、痛みや悩みがあることはもちろんのこと、怪我のせいでこれまでと同じ生活ができなくなることに対しても不安を抱いていることでしょう。

患者の心境をさらに悪化させないためにも、治療以外でも思いやりのある対応が求められるということです。医療接遇は患者の健康状態や生命に関わるため、一般的な接遇よりもさらに配慮した対応を心がけましょう。

医療接遇はなぜ必要か?重要性や目的について

医療接遇の主な目的は患者に寄り添い、安心して治療に取り組んでもらうことですが、それ以外にも重要な目的がいくつかあります。

  • 患者が病院を選ぶ要因のひとつだから
  • 患者の心身の変化を察知するため
  • 接遇に関するインシデントを減らすため

患者のために行う医療接遇は、しっかり実践することで経営面でも非常に効果を発揮します。

以下で医療接遇の必要性を詳しく解説します。

患者が病院を選ぶ要因のひとつだから

医療接遇が重要視される理由のひとつは、患者が病院を選ぶ際の判断基準になっているからです。

厚生労働省が行った調査によると、患者が病院を選んだ理由に「医師や看護師が親切」という回答が上位に挙がっています。

令和2(2020)年受療行動調査(確定数)の概況|厚生労働省

出典:令和2(2020)年受療行動調査(確定数)の概況|厚生労働省

上記のデータを見ると、入院患者の5人に1人以上が医師や看護師の対応を重視して病院を選んでいます。

丁寧で思いやりのある接遇対応は患者に安心感などを与えるだけでなく、医療機関そのものの信頼性を高めることにもつながります。より良い医療接遇は、口コミなどで新たな患者の獲得にもつながる可能性があるため、経営面で見ても重要な要素です。

他にも患者に選んでもらえるクリニックづくりについてまとめた記事がありますので、合わせて参考にしてください。

患者の心身の変化を察知するため

医療接遇は患者の心身の変化を察知し、より迅速で適切な処置を行うためにも欠かせない要素です。患者と密にコミュニケーションを取っていれば、普段と違う様子や言動などもすぐに察知できることでしょう。

「今日はいつもよりイライラしているな」「いつもより少し元気がなさそうだな」などのちょっとした変化は、常に患者をしっかりと見る接遇マナーが実践されてこそ把握できます。

実際、厚生労働省が発表している報告によると、イライラのつのった患者が自傷行為を行ってしまった事例が挙げられています。

事例番号具体的な内容インシデントが発生した要因実施した、もしくは考えられる改善案
9イライラのつのって
いる患者が自分の思う
薬がもらえず自傷行為
される
辛い気持などを言語化
出来ない患者への関わ
りが不十分であった
辛い気持、不安などを
言語化できるよう関わ
っていきたい。また危
険物の管理をプライマ
リーナースを中心にお
こなって行く
出典:重要事例集計結果|厚生労働省

インシデント(事故)が発生した理由に「患者への関わりが不十分であった」と記載されているように、患者の様子を察知するためにも接遇マナーは非常に重要です。

また、患者が自らの症状や心境の変化を医療スタッフに伝えやすくする雰囲気づくりも、接遇マナーの重要な役割として含まれています。

インシデントを減らすため

医療現場の接遇マナーには、患者とのトラブルを減らす目的もあります。

日本医師会の「医療従事者のための医療安全対策マニュアル」によりますと、診療所でのインシデント(医療事故につながりかねないできごと)の発生源として「接遇」が2番目に挙げられています。

診療所のインシデントの発生源として最も多かったのが「薬剤関連(50.9%)」と
「接遇(33.6%)」であり,接遇トラブルの65.1%が「窓口対応」であった
引用:医療従事者のための医療安全対策マニュアル P118|日本医師会

また、接遇トラブルの発生箇所として、窓口対応が過半数以上を締めていることに留意しなければなりません。これは多くの医療現場において、患者と最初に接する受付業務で適切な対応ができていなかったという事実です。

患者は不安や悩みを抱えて来院するので、窓口対応によって不満や不安を抱くのは当然のことでしょう。接遇マナーは、患者とのトラブルを減らすのはもちろんのこと「患者が安心して利用できる環境を作り上げる」ためにも欠かせない取り組みといえます。

医療現場で必要な接遇マナー5原則

医療業界には、一般的な接遇と異なる「接遇マナーの5原則」があります。

【接遇マナーの5原則】

  1. 身だしなみ
  2. あいさつ
  3. 表情
  4. 言葉遣い
  5. 態度

日々の業務で医療事故やトラブルを減らすためにも、患者が安心して利用できる環境を作るためにも、接遇マナーの5原則をスタッフ教育のなかに取り入れましょう。

それぞれ詳しく解説します。

1. 身だしなみ

医療現場は清潔さが必要な環境であるため、「医療スタッフの見た目」が非常に重要です。不安な気持ちで来院された患者が、安心して治療に取り組めるようにするためにも、清潔感のある身だしなみを徹底しましょう。

身だしなみとして重要なポイントは、以下のとおりです。

  • 服装:常に清潔な白衣や制服を着用する
  • 名札:患者が確認しやすい位置に付ける
  • 装飾品:過度なアクセサリーやマニキュアは避ける
  • 髪型:長い髪の場合は束ねて清潔感のあるヘアスタイルにする
  • 香り:香水やヘアスプレーなどは香りがキツくないものにする

上記のポイントは、あくまで最低限守るべきポイントです。患者が安心して来院できる環境づくりのためにも、それぞれの医療機関で必要な身だしなみのマニュアルを作成しましょう。

2. あいさつ

患者との信頼関係を築くうえで、スタッフから患者への積極的なあいさつも大切です。

スタッフの業務の忙しさから、余裕がなくなってしまう場面もあるでしょう。しかし、表情が険しく無口で、バタバタと忙しい雰囲気のスタッフを患者が見たら「声をかけにくい」と萎縮したり「このクリニックは大丈夫なのだろうか」と不安を抱いたりしてしまいます。

具体的には、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。

  • 患者と目が合ったらすぐにあいさつをする
  • はっきりとした明るい声であいさつをする
  • 「◯◯さん、おはようございます」と可能な限り患者の名前を呼んであいさつをする

患者に安心感を与えるためにも、忙しいなかでも明るく優しいあいさつをすることが大切です。

3. 表情

患者に安心感を与えて親近感のある雰囲気をつくるためには、スタッフの表情管理も大切です。

具体的には、下記のポイントを押さえておきましょう。

  • 穏やかで優しい表情を意識する
  • 患者と会話をする際は、しっかりと目を見る
  • 患者の話を聞くときは、会話の内容によって笑顔ではなく真剣な表情など適切に表情を変える

また、表情は心身の状態が現れやすい部分です。スタッフから自然に良い表情が出るためにも、ストレスを抱えない労働環境を作り上げることも重要です。

表情は言葉以上に第一印象を決定づける重要な要素になるため、表情管理を意識しましょう。

4. 言葉遣い

接遇マナーのなかでも、患者に寄り添った「言葉遣い」は欠かせません。

病院やクリニックには、老若男女さまざまな患者が来院されるため、年齢層や状況によって尊敬語や謙譲語を使い分ける配慮も必要です。

特に医療業界は患者の心身に関わるので、一般的な接遇マナー以上に言葉遣いには留意しなければなりません。具体的な言葉遣いのポイントは「医療接遇で求められる言葉遣いのポイント」で詳しく解説いたします。

5. 態度

表情と同じように、態度も一瞬で「人となり」の印象が決定づけられるといっても過言ではありません。

患者は医療スタッフとの会話はもちろんのこと、スタッフ同士が会話をしているときの態度も見ています。患者が「怖そうなスタッフだ」「高圧的な人なのだろうか」と抱いてしまうと、心を閉ざしてしまう可能性もあります。

より大きな信頼感を得るためにも、下記のポイントに注意しましょう。

  • 腕や脚を組んでいないか
  • 貧乏ゆすりをしていないか
  • 他の関係のないことをしながら会話を聞いていないか
  • 患者よりも目線が高くなって高圧的な態度に見えていないか

医療接遇で求められる言葉遣いのポイント

医療スタッフが使用する言葉遣いは、患者との信頼関係や安心感に直結する問題です。ここでは医療接遇で求められる言葉遣いのポイントを3つ、紹介します。

  • クッション言葉を使う
  • 患者に寄り添った言葉遣いをする
  • 専門用語は避けてわかりやすい言葉を使う

適切な言葉遣いは患者に寄り添い、不安を和らげることはもちろんのこと、スタッフ同士の良好な関係を築くうえでも大切です。

患者がストレスを抱くことがないように、またスタッフも気持ちよく働けるように、医療接遇で求められる言葉遣いのポイントを理解しておきましょう。

クッション言葉を使う

クッション言葉は、患者の不安な気持ちを和らげたりスムーズなコミュニケーションをしたりするうえで重要な表現です。

例えば、患者に待っていただく際に「少々お待ちください」と伝える場合は、「恐れ入りますが、少々お待ちいただけますでしょうか」と表現したほうが、より丁寧で思いやりのある印象に感じるでしょう。

他にも次のようなクッション言葉があります。

  • 「もしよろしければ…」
  • 「差し支えなければ…」
  • 「何度もご面倒ですが…」

ただし、上記に挙げたクッション言葉が必ず正解になるわけではなく、患者の年齢や状況によっては違う表現のほうが良いこともあります。場面によって柔軟に使い分けるようにしましょう。

患者に寄り添った言葉遣いをする

患者が抱えている不安や心配事を少しでも軽減できるように、寄り添った言葉遣いを意識しましょう。

例えば「きっと大丈夫ですよ」と一方的な伝え方をするのではなく「不安なお気持ち、よくわかります」のほうが、より患者に寄り添った言葉遣いといえるでしょう。

この少しの配慮の差が患者との信頼関係を築いて、より良い医療の提供にもつながります。

専門用語は避けてわかりやすい言葉を使う

患者にケガや病気の説明をする際に、専門的な医学用語を使ってしまうと「とても重大なケガ(病気)なのではないか」と余計に不安を抱かせてしまうこともあります。

可能な限り専門用語は、わかりやすい言葉に変換して使い、専門用語を使う必要がある場合は、必ず補足の説明を行うようにしましょう。

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医療接遇マナーのチェックリスト

「接遇マナー5原則」をもとに、基本的なチェックリストを作成しておくことがおすすめです。

例えば朝礼でチェックリストを活用すれば、医療スタッフの身だしなみを効率よくチェックでき、接遇に対する意識や知識が身につきます。休憩所などスタッフが見える場所に貼ることも効果的です。

具体的には、以下のような接遇マナーチェックリストを作成しましょう。

身だしなみ・爪は短く切っているか
・服に汚れやシワはないか
・服を着崩していないか
・長い髪はまとめられているか
・ナチュラルメイクになっているか
・派手なアクセサリーは身に付けていないか
・清潔感のあるヘアスタイルになっているか
あいさつ・患者と目が合ったらすぐにあいさつをしているか
・明るくはっきりと、わかりやすい声か
・患者の名前を呼んでいるか
表情・険しい表情をしていないか
・患者が話しかけやすい表情を意識しているか
・患者と会話をするときは目を合わせているか
・患者の心境に合わせて表情を変えているか
言葉遣い・専門用語を多用していないか
・クッション言葉は活用しているか
・患者の会話のペースに合わせているか
・より患者に寄り添った言葉遣いをしているか
態度・腕や脚を組んでいないか
・高圧的な態度に見えていないか
・患者と会話をするときの姿勢は適切か
・スタッフ間で会話をするときも意識しているか

医療従事者の接遇マナー向上にはマニュアルが必須

医療現場の接遇マナーは患者の不安や悩みを軽減し、クリニックや病院を利用した際の満足度にも大きく影響します。

しかし医療従事者に対して「接遇マナーを意識しましょう」と個々の判断に任せすぎてしまうと、接遇の品質を保つのは難しいでしょう。そこで必要になるのが「接遇マナーに関するマニュアル」の作成です。

求められる接遇マナーの内容は医療のジャンルによっても異なるため、それぞれのクリニックや病院が目指すべき接遇のマニュアルを作成しましょう。

また、作成したらスタッフに周知するだけでなく、研修やロールプレイングを実施することも大切です。さまざまなシチュエーションを想定して研修などを行えば、より確実に接遇マナーが身につきます。

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医療接遇マニュアルを作成する際のポイント

医療接遇マニュアルを作成する際には、押さえておくべきポイントがいくつかあります。

  • シチュエーションごとのパターンを入れる
  • 接遇マナーのNGパターンを入れる
  • イレギュラーが発生した際の対応方法を入れる
  • 動画で学べるようにする

上記のポイントを押さえてマニュアルを作成すれば、医療スタッフの接遇対応の品質をより高い水準で保てるでしょう。

それぞれ詳しく解説します。

シチュエーションごとのパターンを入れる

医療現場は対応するシーンや医療スタッフのポジションによっても、最適な接遇内容が異なります。それぞれのシチュエーションごとのパターンを盛り込んでおきましょう。

例えば医療事務のスタッフの場合は、次のようなシチュエーションが想定できます。

  • 電話対応
  • 受付での案内
  • お会計

特に医療事務のスタッフは、患者がクリニックや病院の関係者と最初に接するポジションです。接遇トラブルの非常に多い要素にもなっているため、シチュエーションを細分化してマニュアル化することが重要です。

接遇マナーのNGパターンを入れる

医療接遇マニュアルには「絶対にやってはいけないこと」などの、NGパターンも盛り込んでおきましょう。NGパターンを明確にしておけば、スタッフが最悪の対応をしてしまうリスクを避けられます。

患者が不快に感じることの例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 患者の話を遮って自分の話を始める
  • 患者が理解しにくい専門用語ばかり使う
  • 忙しそうな雰囲気を出して患者が話しかけにくい状況にする

また、NGパターンに対してなぜそれが不適切な対応となるのか、そしてどのような悪影響があるのかといったことも解説することで、よりスタッフの理解力は深まります。

イレギュラーが発生した際の対応方法を入れる

患者との対応でイレギュラーが発生した際の対応方法も、マニュアルに記載しておきましょう。

よくあるケースとして、以下のような状況があります。

  • 受付時間が過ぎて来院された場合
  • あまり日本語が伝わらない患者が訪れた場合
  • 診療待ちの患者が急に気分が悪くなった場合
  • スタッフの対応に対してクレームが発生した場合

なかでもスタッフの対応に対してクレームが発生した場合は、その後の初期対応が非常に重要です。状況を悪化させないためにも、対応方法をしっかりとマニュアル化しておきましょう。

動画で学べるようにする

医療接遇のマニュアルを作成する際に、実際の接遇対応の様子を動画で学べるようにしておくのも良い方法です。

患者に使う言葉の抑揚などは文字や写真だけでは伝わりにくいため、動画のほうが最適です。他にも良い対応と悪い対応の比較、クレームが発生した際の初期対応なども、動画にしてあるとイメージがつかみやすいでしょう。

実際に働いているスタッフと動画を作り上げれば、接遇対応もしっかりと身につくのでおすすめです。

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医療機関が接遇マナー研修を実施する方法

医療機関が接遇マナーの研修を行う方法は、おもに2つあります。

  1. 院内で研修会を開催する
  2. 接遇の講習やプログラムに参加する

それぞれのメリットやデメリット、最適な医療機関を解説していきましょう。

院内で研修会を開催する

院内で研修会を開催する方法はもっとも手軽で、それぞれの医療ジャンルに最適な接遇マナーを身につけられるなどのメリットがあります。

メリットデメリット
・医療機関が作成したマニュアルを
 もとに実施できる
・スタッフの予定に合わせやすい
・開催時のコストが少なくて済む
・スタッフ間の交流にもつながる
・スタッフの規模によっては会議室などの
 会場を押さえる必要がある
・身内で開催するため接遇のクオリティが
 担保できているかわかりにくい
・研修会の準備などの手間がかかる

院内での研修会はスタッフとのスケジュール調整がしやすいため、定期的な講習会の開催にも最適です。

一方でクリニックや病院によっては、実際の店舗で研修会を実施するのが難しく、会議室の確保が必要な場合もあるでしょう。また、医療接遇に関するプロが講師を行うわけではないため、接遇マナーのクオリティを担保できない点はデメリットといえます。

以下のようなクリニックや病院は、院内での研修会に最適です。

  • 定期的に接遇の講習会を開催したい
  • スタッフの数が多く、全員が外部の研修に参加するのが難しい
  • 一般的な接遇ではなく、その医療ジャンルに特化した接遇マナーを身に付けたい

接遇の講習やプログラムに参加する

外部で開催されている接遇に関する講習会やプログラムに参加することで、高い水準の接遇マナーが身につけられるでしょう。

実際に起きた接遇トラブルなども数多く学べるため、より客観的な視点での接遇対応が学べます。

メリットデメリット
・医療接遇の専門家から直接指導が受けられる
・高い水準での接遇マナーが身につく
・他の医療機関のスタッフとの交流にもつながる
・費用が高い
・スタッフとのスケジューリングが難しい

ただし講習会によって参加できる人数が決まっていることも多く、全スタッフが参加できない可能性があるのはデメリットです。

参加したスタッフと参加できなかったスタッフとでは、身につく接遇スキルも大きく違うでしょう。

以下のようなクリニックや病院は、外部での講習やプログラムに参加する方法が最適です。

  • スタッフの少ない小規模なクリニックや診療所
  • スタッフに高い水準の接遇対応を身につけさせたい
  • 今後院内で講習会を開催するときのために学びたい

まとめ:医療の接遇マナーを徹底して患者が安心できるクリニックを目指そう

医療機関の接遇マナーは患者に安心感を与えるだけでなく、クリニックや病院などの経営状況にも直結する重要な要素です。特に「接遇マナーの5原則」は、それぞれの医療機関でマニュアルやチェックリストを作成しておくと良いでしょう。

また、医療従事者の接遇スキルを向上させるためにも、接遇マナーに関する講習会の開催も考慮する必要があります。接遇マナーを徹底することで患者との信頼関係も良くなり、結果として医療の質の向上や経営面でのメリットにもつながります。

患者の不安を解消し、ひいては「ここなら他の人にもぜひ紹介したい」と思ってもらえるような接遇マナーを目指しましょう。

この記事の監修者

田中 宏典 <専門領域:医療経営>

株式会社エムステージマネジメントソリューションズ代表取締役。医療経営士1級。医業承継士。医療機器メーカー、楽天を経て株式会社エムステージ入社。医師紹介事業部の事業部長を経て現職。これまで、病院2件、診療所30件、介護施設2件の事業承継M&Aをサポートしてきた。エムステージグループ内のM&A戦略も推進している。

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