医師がつらいと思うのはどんな時?つらい時期を乗り切る方法

医療経営・診療所経営 2023/03/23

医師は人の命を預かる責任ある職業である反面、責任の重さや長時間労働、医療機関特有の人間関係など様々な問題により「つらい」と感じる医師も多いようです。

本記事では医師がつらいと思う理由とその対処法について紹介します。

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医師がつらいと思う理由

医師がつらいと思う理由は次の通りです。

  • ハードワーク
  • 人間関係
  • プレッシャーが大きい
  • 患者の死
  • 訴訟リスクがある

それぞれ詳しくみていきましょう。

理由①ハードワーク

臨床医が直面する課題の 1 つは、多くの場合一日中非常に仕事が忙しいことです。

昼休みをとることができなかったり、診療時間を過ぎても診察が完了できていないことは珍しくありません。

外科、産科、救急部門などの救急病院では、さらにハードワークな傾向があります。当直の日は拘束時間が30時間を超える場合も少なくありません。

人の命を救うことはとてもやりがいがありますが、肉体的にも精神的にも大変な仕事であることは間違いありません。

理由②人間関係

医療機関では多くの人が働きます。上司との意見の食い違いや看護師や薬剤師などのスタッフとの関係に悩む医師は多いです。医療業界は年功序列社会のため、意見をなかなか聞いてもらえないという実情もあるようです。 

また、長時間労働でピリピリしている職場もあり、そのような常に緊張感が続いたりストレスが蓄積する環境の離職率は高く、また人手不足で雰囲気が悪くなるといった悪循環に陥ります。

理由③プレッシャーが大きい

医師は人の命を預かる仕事ですから、プレッシャーを感じるのは当然のことといえます。過重労働により万全な体調でなかったとしても、ミスをすれば人の命に関わります

救急科では一秒一秒が大事な判断の連続であり、産婦人科では出産の危険性がまだまだ社会に知られておらず、小児科は親御さんとの関係が難しく、他の診療科においてもそれぞれで特有のプレッシャー、ストレス要因が存在します。

理由④患者の死

最善の治療を行ったとしても、患者は死亡する可能性があります。 

医師や医療スタッフもひとりの人間であり、懸命に救おうとしていた命を救えなかったときは、悔しさや無力感に襲われてしまいます。

それでも患者の死を受け入れ、生きている患者の治療に専念しなければなりません。その精神的負担は計り知れず、言葉では言い表せないほどの重圧があります。

理由⑤訴訟リスクがある

最善の医療を施して治療を行ったとしても、患者を助けられなかったり、患者やその家族にとってショックな結果となってしまうことがあります。

そしてその患者や家族は怒りの矛先を向ける先がなく、医師に怒りを訴えて自分を納得させます。

医師の立場からすれば、最善の治療を行ったにもかかわらず訴訟を起されては不条理と感じられるでしょう。

精神的負担に加え、訴訟には時間もお金もかかります。

訴訟リスクには訴訟保険に加入しておくことや患者やご家族と治療方針についてなどを充分に説明し同意を得ておくなどで対策することができます。

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医師として働くことがつらいときの対処法

医者も人間であり、ストレス耐性には限界があります。

ストレスを溜めないのが一番ですが、溜まったストレスをしっかりと解放することが大切です。 

ここでは、医師として働くことがつらいときの対処法をいくつか紹介します。

対処法①ストレス発散

休憩中や休日も仕事のことを考えている医師は多いと思います。 

入院患者の容態が悪化しないか、あのときの判断は本当に正しかったのか・・・と自分の仕事や患者のことを完全に忘れることは難しいでしょう。

休日でも患者のことを考えてしまうという方は、自分なりの打ち込める趣味を見つけると良いでしょう。例えばある程度の動きを伴うスポーツをしていると、余計なことを考えている暇がありません。 仕事のことを半ば強引に考える必要がないので、効果的なストレス解消法です。

社会人サークルに参加すると、医療関係者ではない友達ができ、良い気分転換になるのではないでしょうか。

運動が苦手であれば、おいしいものを食べにいったり、旅行にいったりするのも良いストレス発散になります。

対処法②休暇をとる

たまには何日か休暇をもらってリフレッシュしたり、何日も休めなかったとしてもしっかり睡眠をとることは大切です。

睡眠を通じて、疲れた脳をリフレッシュさせることができます。ストレスに耐えられる身体や精神にするためには、十分な睡眠が不可欠です。

しかし、医師は現実的に当直やオンコール、残業などの理由で、睡眠が十分に取れないことも多いでしょう。 このような場合でも脳が深い眠りに入る最初の90分はしっかり睡眠をとれるように心がけるとよいでしょう。

昼寝をする場合でも、手足を伸ばせる暗い部屋でリラックスして寝るようにしましょう。

対処法③患者さんのことを思い出す

医師として働くことがつらくなったとき、これまで治療してきた患者さん、経過の良い患者さんを思い出すと気を持ち直すことができるかもしれません。

過重労働や劣悪な人間関係、プレッシャーの大きさなど様々な障壁を感じているかもしれませんが、それがすべてではないはずです。

医師という仕事は誰にでもできる仕事ではなく、助けられた患者さんたちはきっと医師に感謝しています。

医師としての誇りややりがいを感じることができれば、つらい気持ちも軽くなるのではないでしょうか。

対処法④上司や仲間に相談する

つらい気持ちを抱えているときは誰かに相談するだけで少し気分が軽くなるものです。上司や先輩、同僚、家族や友人など、信頼できる誰かに話を聞いてもらうと良いでしょう。

職場環境に問題がある場合は、上司に相談することで改善が期待できます。 

上司とうまくいかない場合は、別の上司、または更に上の上司に相談することを検討してください。 

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環境を変えるためにできること

過重労働や人間関係の悪さなど、環境が悪くてつらいと感じている場合は、環境を変えてしまうのもひとつの手です。

ここでは医師が環境を変える場合どのような手段があるのか紹介していきます。

転職する

勤務先を変えることで、職場環境、人間関係を軽減できる可能性があります。その際、過重労働がないかや働いている人との相性などを面接や見学の機会にしっかり確認しておきましょう。

医療機関以外で働きたい場合は、医師として培った経験や知識を生かせる仕事を選ぶことをおすすめします。製薬会社でメディカルドクターとして働いたり、医療関連の一般企業に就職するのも良いでしょう。

フリーランスの医師になる

フリーランスの医師になることも選択できます。

雇用が安定しないというデメリットはありますが、フリーランスの医師は勤務時間を調整できるので、ワークライフバランスを重視する方にはおすすめの働き方です。人間関係で悩みにくいことも特徴のひとつといえます。

開業する

勤務医としてのつらさが経営層との方針の違いや過重労働によるものだとすれば、開業することでそのストレスを軽減でき、さらに年収も上げられる可能性があります。

開業すればある程度自分のペースで働くことができ、自分のやりたい医療を提供することができるようになります。

もちろん開業は簡単なことではなく、開業費用は高額であり、準備には時間がかかります。しっかり考えた上で決断しましょう。

0から構築していく「新規開業」ではなく、既存のクリニックや医院を引き継ぐ「承継開業」という方法もあります。

エムステージマネジメントソリューションズのコンサルタントは医療経営士の資格を保持しているため、経営に関するアドバイスなどのサポートも行います。また、「事業計画書の作成」や「資金調達コンサルティング及び金融機関等との融資交渉」なども開業支援の業務内なので、安心して依頼できるでしょう。

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