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レセコンと電子カルテの違い|連携のメリットは?

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レセコンと電子カルテの違いは?連携にはどのようなメリットがあるのか
レセコンと電子カルテの違いは?連携にはどのようなメリットがあるのか

レセコンと電子カルテの違いは、扱う人が異なります。レセコンは診療報酬請求を行うシステムで、窓口会計や処方箋発行などの業務も行います。普及率は95.9%で主に医療事務が使用します。一方で電子カルテは、診療報酬請求を行うシステムで、窓口会計や処方箋発行などの業務を行います。普及率は一般病院で57%、クリニックで50%で、医師や看護師が使用します。

本記事ではレセコンと電子カルテの違い、連携することで得られるメリットについて解説します。

レセコンとは

レセコンとは、レセプトコンピューターの略です。医事コンピューターとも呼ばれ、診療報酬請求を行うためのレセプト(診療報酬明細書)の作成を行うシステムになります。

上記に加え、レセコンでは主に以下の業務が可能です。

  • 窓口会計の計算
  • 診療内容入力
  • お薬手帳発行
  • 投薬使用量の管理
  • 処方箋発行
  • 領収書発行

社会保険診療報酬支払基金が出している「レセプト請求形態別の請求状況(令和4年9月診療分)」によると、病院・クリニック、薬局における普及率は95.9%にのぼるとのデータが出ています。今やレセコンは全ての医療機関で欠かせないシステムとなっているのです。

              ※参照:社会保険診療報酬支払基金「レセプト請求形態別の請求状況(令和4年9月診療分)」

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電子カルテと

電子カルテとは、カルテ(診療録)を電子化したものです。

電子カルテを運用することで、膨大な情報を保存し、いつでも簡単に呼び出せるようになります

電子カルテは、レセコンやオーダリングシステム、検査システムなどと連携することで業務効率向上が期待できるシステムです。

従来はオンプレミス型(サーバーを院内に設置する形式)が主流でしたが、現在はクラウド型(サーバーをクラウド上で管理する形式)が主流になっています。災害時にデータが破損しないようなバックアップ体制が整えられているのです。

出典:「医療施設調査(厚生労働省)」

令和2年時点における電子カルテ普及率は、一般病院で約57%。クリニックでも約50%の割合を占めています。新規開業する医療機関ではほとんど導入されており、今後も普及率は上がっていく可能性が高いでしょう。

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レセコンと電子カルテの違い

レセコンと電子カルテの違いは「何をするか」と「誰が使うか」です。

それぞれ詳しく解説します。

何をするか

レセコンと電子カルテの違いは「使用目的が異なる」ということです。

レセコンの主な目的は、診療報酬請求を行うことになります。

医療機関で実施された診療情報を基に、健康保険組合などに対して診療報酬請求しなければなりません。

電子カルテの主な目的は、患者さんの診療情報を入力し、電子データとして保存・管理することです。転記ミスが防止しやすくなったり、複数の場所で同一のデータを参照できたりします。

「何のために使うのか」という使用目的が異なる点で、レセコンと電子カルテは別物と言っていいでしょう。

誰が使うか

誰が使うか、という点もレセコンと電子カルテの異なるポイントです。

レセコンは、会計情報を扱う医療事務スタッフが使用します。

電子カルテは主に医師が使用するものです。

医師は電子カルテを活用して診療内容を入力します。また看護師によって入退院時の記録を入力されるケースもあるでしょう。

入力されたデータは、検査技師や薬剤師などの関連部署でも参照されます。

また医師から患者さんやそのご家族へ病状を説明する際に、入力されたデータを公開するケースもあるでしょう。

より多くの方が使用し、目にするのが電子カルテ。使用者が限定されるのがレセコン、という点が異なります。

電子カルテとレセコンを連携させるメリット

電子カルテとレセコンを連携させることで生まれるメリットは3つです。それぞれ詳しく解説します。

受付から会計までひとつのシステムで管理できる

診療報酬請求するレセコンと、診療データ管理を行う電子カルテが連携することで、受付から会計までの流れを簡素化できます。

患者さんが受付を終え、診察後に検査を行い、医師による診断を受ける。その後、会計を済ませるという一連の流れをシステムで一元管理できるのです。

もし連携していない場合、別々のシステムをそれぞれ操作しなければならず、入力の手間が発生します。また二重入力になる分、ヒューマンエラー発生のリスクも上がるでしょう。

電子カルテとレセコンを連携させ、一元管理することで上記の手間とリスクが削減できるのです。

現在は、電子カルテとレセコンが一体型となったシステムが販売されています。情報の整合性がとりやすく、操作が簡便であり、メンテナンスがしやすいのが特徴です。

一体型になることで、PC台数を減らし、省スペース化が実現されます。

レセプト作成の業務効率化

電子カルテとレセコンを連携させておくことで、医師が作成した電子カルテをベースにレセプト作成が可能になります。そのため従来発生していた「カルテを手書きした上で、同じ情報をレセプト作成時に手書きする」手間がなくなるのです。

入力の手間をなくすことで、レセプト作成の時間が短縮され、レセプト作成時の業務効率が上がるでしょう。

ヒューマンエラー防止になる

電子カルテとレセコンを連携させることで、レセプト作成時のカルテ情報入力の手間がなくなります。そのため、余計な入力作業がなくなり、ヒューマンエラー防止につながるのです。

人のデータ入力作業には打ち間違いがつきものです。

一方で、データ入力作業をシステム化すると、打ち間違いのリスクが減らせます。

また現在の電子カルテやレセコンはチェック機能が備わっているものが多く、入力ミスをいち早く見つけ出しやすいのが特徴です。チェック機能を活用することで、正しいデータを素早く入力しやすくなるでしょう。

レセプトの入力間違いが起こると、請求漏れが起き、医療機関に損失が出ます。

審査支払機関からレセプト返戻され、再請求しなければならなくなるのです。

再請求する場合、無駄な時間と労力が増えます。また他の業務がこなせなくなり、残業などが発生するリスクが増えるでしょう。レセプト返戻や再請求を防止するためにも、入力ミスは絶対に防がなければならないのです。

定期的に行われる診療報酬改定時にも、電子カルテとレセコンの連携メリットが生まれます。電子カルテとレセコンを連携させずに運用していた場合、薬価や診療報酬点数などの情報を別々に修正しなければなりません。

一方で、電子カルテとレセコンを連携しておくと、薬価や診療報酬点数などの情報は全て同期されます。そのため、別々に修正する手間がなく、ヒューマンエラーが未然に防げるのです。

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まとめ

今回は、レセコンと電子カルテの違い、連携することで得られるメリットについて解説しました。レセコンと電子カルテの違いは「何をするか」と「誰が使うか」の2つです。

電子カルテとレセコンを連携させることで生まれるメリットは以下3つになります。

  • 受付から会計までひとつのシステムで管理できる
  • レセプト作成の業務効率化
  • ヒューマンエラー防止になる

電子カルテやレセコンを新規導入する際は、電子カルテとレセコンを連携させることをおすすめします。

現在はクラウド型の電子カルテや、電子カルテとレセコンが一体となったものがあります。

メーカーによって機能や特徴、操作性は異なります。導入を検討する際は数社比較し、自院の運用に合ったシステムを導入してください。

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この記事の監修者

田中 宏典 <専門領域:医療経営>

株式会社エムステージマネジメントソリューションズ代表取締役。医療経営士1級。医業承継士。医療機器メーカー、楽天を経て株式会社エムステージ入社。医師紹介事業部の事業部長を経て現職。これまで、病院2件、診療所30件、介護施設2件の事業承継M&Aをサポートしてきた。エムステージグループ内のM&A戦略も推進している。

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